06_Kyoto2019のWiki解説①(Description)
こんにちは、雑草です。6記事目です。
今回は弊チーム後輩の需要を考えてwikiの読み方の解説記事を書きたいなと思います。
※iGEMのwikiとはプロジェクトの全てをまとめたチームごとのホームページのようなもので、学生が自ら作成します。
テーマ決めの際には過去プロジェクトの研究をやるのが一般的で、特に金メダルを受賞した過去チームのwikiはよく読まれます。
1記事目から5記事目までは毎日更新していたのですが、まとまりのある記事にしたかったので今回少し時間あきました。
(ほんとはDescriptionとDesignを1記事にしようと思ったけど長くなりそうなので分割しました。)
https://2019.igem.org/Team:Kyoto
に沿って、なるべくシンプルにやっていきたいと思います。
京大さん、勝手に参考にさせていただいてます。お許しください。
前回に引き続き、見やすさや利用のしやすさから、今後は原則すべての記事を同じ形式で書いていきたいと思います。
1.目的
2.手段
3.内容
4.メモ(箇条書き)
【目的】
iGEM初心者のB1を想定し、wikiの構成や読み方をざっくり習得する。
【手段】
実際に2019年のwiki(Kyoto)を読んでいく。
【内容】
この記事ではDescriptionをやります。
次はDesignです。
wikiを読むとき自分はまずこの2つから読むからです。
まとめ:Descriptionにはプロジェクトのストーリーと研究内容の要約が載っている。
じゃあさっそくいきましょう。
そのまえに:iGEMのwikiの基礎知識
iGEMのwikiは形式に沿って作られており、必ずある項目と言うのがあります。
wikiのページ上部はこんな感じ。
「Project」みたいに大きな分類ごとにまとめられていて、
分類の名前や何がどの分類に入るかは時々ちがうことがありますが
だいたい以下のような項目です。
・Home
・Inspiration ( 2019~ )
・Description
・Design
・Safety
・Experiment
・Notebook
・Result
・Parts
・Model
・Human Practice
・Collaboration
・Attribution
・Members
・Judging
いや多くない!?と思うかもしれませんが多いです。
ちなみにwikiは超重要な評価対象(銅メダルの条件、2019)ですので、例えばPartsの項目がなかったらその時点でメダルなし確定です。
これらの各項目については今後記事にできたらいいなと思いますが、
まずは最重要なDescriptionとDesignの記事を優先します。
それでは実際に京都大学のwikiのDescriptionをのポイントをみていきましょう。
ローテクで恐縮ですが以下の画像の①、②について説明していきます。
まず最初に①部分とその上のところでは
「このプロジェクトのゴールとそれを達成する手段」が説明されています。
ゴール:洗濯機から出るマイクロファイバーを凝集・沈殿させたい。
そしてSONOBEというのが京都大学が2019年のプロジェクトで作ったシステムの名前ですね。
SONOBEとは
・Encapsulinというかご状タンパク質の表面に
・SpyTag-SpyCatcher systemによって結合を仲介されて
・プラスチック結合タンパク質がにょっきり発現している
というシステムのようです。
続いて②の部分では「しかもEncapsulinは色々なプラスチック結合タンパク質を表面に出せるんです!」と言っています。
・Encapsulinの表面になんと60個ものプラスチック結合タンパク質をSpyTag-SpyCatcher systemを介して融合させ、にょっきりさせることに成功したそうです。
・なのでさまざまなプラスチックに結合できる7種類のプラスチック結合タンパク質をにょっきりさせてみた!
という内容です。
すごいですね。
Descriptionはおそらく最も多くの人に読んでもらえるページなので、
「短く簡潔に、でも何がすごいか最大限アピール」している感じが分かりますね。
先へ進みましょう。
③部分では少しだけ詳しく研究の仕組みを説明し、最後にゴールをもう一度確認していますね(黄色マーカー部分)。
そしてデモンストレーション(金メダル条件、2019)をちゃんと行ったことにもサラッと触れています。
これは審査員からしても「おっ!デモンストレーションもやってる!」と好印象ではないかと思います。
すごくざっくりですが2019年のKyotoチームwikiのDescriptionはこれでおわりです。
けっこう短いですね。
今回の記事を読んでくださった方には、「Descriptionを読むにはそんなに肩に力を入れる必要がない」ということが伝わればイイなと思います。
iGEMのDescriptionは論文でいうAbstractのような役割を果たしていると思います。
今日は以上です。
読んでくださり、ありがとうございました。
この次はKyotoのwikiが指し示している通り、Designについて同様に書いていきたいと思います。